物欲は薄い方だと思っている。
もうすぐボーナス支給日だけれど、欲しい物は特にない。今ある物で十分満足している。
だのに、だのに。
デパートに行けば今まで気づかなかった素敵な物がある。SNSを見れば今まで知らなかったイベントがある。本屋に行けば面白そうな新刊が平積みになっている。ネットを立ち上げるとおすすめ商品が表示される。
「物欲は無い」と言いながら、外からの刺激で、眠っていた物欲が呼び覚まされる。そもそもその存在を知らされなければ、平穏に、今の状態に満足しているのに。
じゃあ、何もしなければ、平穏に暮らせるじゃないか。
そう思っても、「何もしない」というのも、これまた、残念なこと。
外からの刺激で呼び覚まされるのが、本当に「眠っていた物欲」なのか、本当は欲しくもないのに「欲しい気分にさせられているだけ」なのか。専門家があの手この手で購買欲を掻き立ててくる中で、前者なのか後者なのか、ちゃんと見極めたいところ。