2月ももうすぐ終わる。
まだまだ寒いけれど、日が長くなったり、日差しが変化したりして、春を感じるようになってきた。
そんな時、ふと口ずさむ歌はというと、「色・ホワイトブレンド」(中山美穂1986年2月)。
歌詞は、恋人と別れた女性が、春の訪れとともに新しい恋を予感している。人気のないギャラリーですれ違った男性と、新たな恋に踏み出していく。という内容。
この曲は資生堂の1986年春のキャンペーンのCMソング。
この頃高校生で、春休みに予備校の塾に通っていたのだけれど、行く途中のビルの上に大きな看板が出ていて、中山美穂さんの顔の正面アップが描かれていた記憶がある。
予備校といっても、まだ大学受験には時間があったので、ちょっと遠くまで友達と遊びに行く感覚だったけれど、どの大学に行こうか、行けるか…など落ち着かない気持ちもあったなあ。
プルーストの『失われた時を求めて』に、有名なマドレーヌのシーンがある。主人公がマドレーヌを食べた時に昔の事を思い出す、というもの。
私にとっては「色・ホワイトブレンド」がマドレーヌで、この曲を聴くと、あの時の大きな看板や、予備校の教室、当時使っていたお気に入りのピンクのルーズリーフなどが生き生きと思い浮かぶ。
あれから長い時間が経ったなあ。