一時、自己啓発本をよく買った時期があるけれど、今はもう買わなくなった。
私の場合、そういう本を買いたくなるのは、仕事がうまくいかないなど凹んでいる時。自己啓発本って、なんというか、心の癒しみたいなところがある。読んだだけで、問題解決に光が差し込む感じ。
でも、本当は「読むだけ」じゃなくて、「本に書いていることを実行して身に付ける」ことが問題解決につながるので、読むだけでは光が差してもすぐに消えてしまう。
こういうことは以前の記事にも書いた。こんなの。
最近よく思うのは、昔からの「ことわざ」は、実はとても有益な自己啓発書じゃないか、ということ。
例えば、
「千里の道も一歩から」。大きな事柄も、小さいことを一つひとつ積み重ねていけば成就する。
「急がばまわれ」。大きな目的の達成のためには、近々では回り道をすることもある。大局を見よう。
といった感じ。
ことわざは、子供用のカルタになっているので、なんとなく「昔の日本文化」とか「子供の勉強用」みたいに思ってしまうけれど、結局、人間が考えること、悩むこと、後悔することは、どの時代でもそれほど大きな違いがないのだろうと思う。
自己啓発本に書いていることは、特定の1人に向けた具体的な内容ではなく、不特定多数に向けた一般化された内容。
読者は、この「一般化された内容」を「自分のケースに当てはめた具体的な内容」に落とし込むことが必要なんだと思う。これをしない限り、自己啓発本は「癒し」効果しか発揮しない。
「ことわざ」も同じように、自分に当てはめて考えたら、最高の自己啓発書になるように思う。
私の場合、経験したことや考えたことに当てはまることわざがないかな、と思って探してみると、だいだいそれらしいものが見つかるので、時々そのことわざを呟いて、忘れないようにしている感じ。
まあ、そうは言っても、今の時代には「?」と思うことわざもあるけれどね。