(2023.6 値上げ分を朱書きで反映しました)
50歳を超えると、友人知人との会話の中に、健康ネタと老後ネタがどんどん増えてくる。人生100年時代、その長いながーい時間を、健康で楽しく暮らしたいしね。
以前、介護付き有料老人ホームにかかる費用を紹介した。こんなの。
老後の不安は、住居や費用のイメージがつかないことにある。前の記事から4カ月経過して、具体的に見えてきた金額もあるので、改めて整理してみようと思う。
1.どこに住むか。
(1)老人ホームの種類
老後に住む施設は、2022年10月現在、次の11種類がある。
公的施設としては、
民間施設としては、
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- グループホーム
- シニア付分譲マンション
これらの違いは、次のサイトに分かりやすく記載されている。
費用や内容など、地域や施設によっても違うので、実際に選ぶ時にはその施設に確認しないといけないけれど、ざっと概要を掴むにはとてもよくできたサイトだと思っている。
(2)老親の場合
- 最初は、「サービス付高齢者向け住宅」に入居。
- その後、「介護付き有料老人ホーム」に転居。
- その他、一時期入院した時は、退院後に「介護老人保健施設」に一時入所。
(3)自分自身の予定
サービス付高齢者向け住宅に、臨機応変な介護サービスを求めるのは難しいと知ったので、現時点では、終の棲家は介護付き有料老人ホームかなあと思っている。
集団行動が好きではないので、できるだけ自宅で自由に過ごしたい。幸い、家はバリアフリーだし、買い物にも便利な所に住んでいるので、長く住めそうに思う。
でも、認知症になってしまったら、もう自分では生活が難しい。そうなったら、介護付き有料老人ホームに入ろうと計画している。
とは言っても、施設の契約手続きや引っ越し、住所変更などには頭を使うので、介護認定で「要支援」が出たらすぐ動き始める方が良さそう。80歳頃かなあ。
ちなみに、老親が今入っている施設がとても良いので、今のところ、私もそこでお世話になるつもりでいるのだけれど、世の中には、サービス付き高齢者向け住宅と介護付き有料老人ホームがセットになっている施設がある(棟が複数あって、自立できなくなったら介護付きの棟に移動する)らしい。私の家の近くにそういう施設が将来出来たら、候補として検討したいと思っている。
本来は「今の家の近く」とかは関係ないのだろうけれど、やっぱり土地勘のある所の方が安心感がある気がしている。
2.お金はどれくらいかかるか。
という訳で、老親と同じ介護付き有料老人ホームに入ることを前提に計算してみると、毎月24万円⇒25.5万円必要な感じ。
(1)入居時にかかる一時金
これは、私が想定している施設では、ゼロ円。
高級な施設ではウン千万円する施設もあるし、数十~数百万円の施設もある。一時金を支払う代わりに、月額費用を抑える施設もあるので、一時金が有るから高くつく訳でもないし、一時金が無いから安くつくという訳でもない感じ。
(2)毎月かかる費用
約23万円弱⇒24.5万円。
施設のHP に書いていた費用は、18万円弱⇒19.5万円。
とはいえそれは、家賃・管理費・食費のみ。差額の約5万円は、次のようなもの。
- 施設 約3万円(介護保険負担分・電気代)
- 医療費(診察+薬) 約6千円(定期往診のみ。歯科は含まない)
- 理美容 約2千円
- 消耗品 約4千円
- 後期高齢者健康保険料 約2千円
- 医療マッサージ 約2千円
- 電話代 約2千円
食品や電気料金が値上がりしているし、病気や消耗品はその時の状態によって変わるだろうけれど、今のところはこの金額を頭に置いておけばいいかな。
(3)保証人がいない場合にかかる費用
施設に入居するには、身元引受人が必要。
子供などの身元引受人がいない場合は、保証会社に一時金として約20万円、以降毎月の家賃に1万円加算される。
(4)その他の費用
後は、入居にあたっての引っ越し費用や、家財道具の処分費用がかかるかな。
ほとんどの荷物は処分することになりそう。
3.最後に。
老親がまだ元気な時、「親の姿を見て、将来は自分もそうなるんだ、と思って準備したらいい」とよく言っていた。その言葉のありがたみは、今になってよく分かる。身近な人が年老いてこそ分かることがたくさんある。例えば、施設入居に伴う費用も、施設のHPに書いている月額費用だけでいいと思っていたし。
結果として、介護付き有料老人ホームに入る場合の費用感は、施設のHPに書いている月額費用プラス6万円(身元保証の1万円を含む)と見込めばいい、と整理できた感じ。
これから物価の上昇に伴って価格も上昇するかもしれないし、老人人口が増加して競争原理が働き、価格が下がるかもしれない。また今の11種類とは別形態の施設ができるかもしれない。
でも、これ以上はイロイロ考えても堂々巡りするだけ。
考えて、用意して、それでもうまくいかない時は、ケ・セラ・セラでいこう。
最近、認知症の薬も開発されたようなので、30年後には一般の病院で処方されるようになればいいなあと切に願っている。そうしたら、好きな自宅でより長く暮らせるしね。